性行為感染症ピル安静保険がききますか病気に関する説明(守秘義務)医療機関での注意常識??里帰り出産 | 『私はこうしたい』 | 妊娠で周囲が見えなくなっている貴方に

『私はこうしたい』と言われても当院にはないシステム

東京から主人が来て、立会出産したい
東京から帰ってくるには時間的に無理があります.里帰りされず、東京でお産され、立会分娩されることをお勧めします.三木は東京からでは遠すぎます.

入院中、上の子供の世話をする人がいないので、病室で世話をしたい
残念ながら当院では、そのようなシステムは有していません.上のお子さまを見られるシステムがある医療機関をお探し下さい.

夫は仕事が夜12時過ぎに終わるので、その後面会に来院させてほしい
面会時間は、お守り下さい.防犯の意味もあります.他の方もおられますので、お守り頂きます.通常8時間程度の勤務ですから、連日12時まで仕事をする職場は少ないと思います.
 どうしてもこれないので、と無理を聞いた後も毎日時間内に面会に来ておられるご主人もすくなくありません.すぐに分かるような嘘はつかないことです.貴女の品位や信用に関わりますのでご注意下さい.

会陰切開はしてほしくない
当院では必要があれば会陰切開を行います.当然のことですが、必要があれば帝王切開も行います.会陰が裂けると、その後直腸と膣の間に穴があいたままの状態になったりすることがあります.会陰切開は母体の裂傷を避けるという目的だけでなく、赤ちゃんへ余分な負担与えないようにするというもっと大きな目的があることを忘れてはいないでしょうか.
 既にご説明したように、医学はベストを求めるのではなくベターを追究しているのです.

逆子でも帝王切開したくない
現在の傾向として、逆子を出来るだけ安全に出産する方法として帝王切開が選択されています.勿論、経膣分娩も可能な場合もあります.逆子を経膣分娩した場合、頭位に比べ、新生児死亡率は2〜3倍になると考えられていますし、その後の後遺症の可能性もあります.特に、日本の小人症はお産が逆子であった例が半数に見られることが調査で分かっており、赤ちゃんの安全性の確保という視点からも考えてみましょう.
自然なお産をしたい
科学は自然と対立しているのではありませんが、自然がベストではないのです.盲腸を自然のまま放置しておきますと腹膜炎を起こし、多くの場合死亡することになるでしょう.これに立ち向かってきたのが医学という科学です.分娩も自然のまま放置すると原始時代のお産になってしまいます.医療機関での分娩を選択されるなら、自然そのもののお産はありえません.当院では自然の流れを出来るだけ利用しますが、自然にまかせる分娩はしていません.
 自然なお産をお望みの場合、分娩する場所として医療機関を選択すべきではありません.医療機関は医学を医療として実践する場所として認可されている施設です.医療機関であるにもかかわらず『自然なお産』をおこなっているとすると、そこには医学という科学が存在しないことになり、医師が医学上の注意義務を怠っていることを意味しています.

里帰りしたいが、36週にならないと里帰りできない
当院ではお受けできません.36週になっても初めて受診しても里帰り可能な医療機関を探すべきでしょう.最悪の場合、検診を受けている医療機関も貴女の分娩を予定しておらず、宙に浮いてしまうことがあります.

副作用がある薬は使いたくない!
全ての薬に副作用が存在します.また、全ての治療行為に副作用があります.副作用があっても、主作用つまり、治療に役立つということがあれば国家は薬として使用を許可しているのです.時に、重大な副作用があっても、疾患の種類によっては使用が許可されているのです.
 副作用があるのなら使いたくない、と言われる患者様は少なくありません.医療機関は治療の必要性は説明しても強要することはできません.最終的に薬を使うか、また危険性はあっても手術を受けるかどうかなどについての決定は、貴女の意志によって行われます.
 繰り返しになりますが、医学はベターを追究しており、『副作用のより少ない薬』の開発は行われても、副作用の絶対にない薬は今後とも開発されようがありえません.