正しい性知識　病気に関する説明（守秘義務）

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病気に関する説明（守秘義務）

主人は忙しいので実家の母親でも構いませんか？

結婚している場合、ご主人が説明を聞き、治療方針の決定に参加すべきです．特に妊娠に関する説明はご主人が聞かれるべきでしょう．他の方が説明を聞かれる場合、その方が責任をもって他のご家族に説明してあげましょう．一般的に、ご実家のお母様がしゃしゃり出てこられる場合、その後混乱が生じることを経験しています．
　病気の説明などの窓口はご家族で一本化し、同じ方が説明を聞く必要があります．

守秘義務？

貴女に関することは、貴女以外、あるいは貴女が同席していない場所で他の人に話すことは出来ません．病気の内容についても同様で、説明を聞いて頂く方は、貴女が選びますが、夫や家族にでも秘密の内容については主治医に伝えておきましょう．

ここでは私が受診したことの秘密を守ってもらえますか？

少なくとも当院は守秘義務を忠実に守っています．このような質問は少なくありません．当院では、本人の同意なくご家族ですら貴方のことを話すことはありませんのでご安心下さい．

夫ですが、家内が受診したかどうか教えて下さい

ご自身で奥様に聞かれるべきでしょう．夫に内緒で受診していることもあり、本人の同意なく受診の事実を本人以外に話すことは出来ません．夫婦の間でも秘密は存在します．守秘義務にはこのような内容も含まれています．受診したかどうか妻にも聞けない複雑な家庭環境をかいま見た気がします．当院では、受診した患者様を第一に考えています．

保険証に医療機関の印を押されたくない！！

健康保険による診療を受けると受診開始日とともに医療機関の印が押されます．医療機関の印を押されたくない場合は保険診療ではなく自費診療の希望を窓口でお伝え下さい．ただ、自費での支払いは高額になります．やっぱり保険にして下さい、と後日言われるようなことは医療機関の窓口業務を混乱させることになりますのでご遠慮下さい．
　医療機関の印が押されなくても、保険を使用すれば保険組合に医療機関からの請求書が回ります．

親類の者ですが、生まれた赤ちゃんは元気ですか？

産婦様あるいはそのご家族から報告を受けるべき内容です．守秘義務の立場から、医療機関はこのような問い合わせにお答えすることは出来ないのです・医療機関の職員が、『それが、奇形児でね．』と電話の相手に話すことを想像して見て下さい．貴女の赤ちゃんに奇形が見つかった場合、そのことを親類も含めどの範囲の方に話すのかは産婦さんとご主人が熟慮して考えることでしょう．なのに、医療機関の職員が電話の相手に誰にでも話していればどう思われるでしょうか．
　ちなみに、奇形の見つかる赤ちゃんの頻度は１００人中１～３人程度で決して少なくありません．
　生まれた赤ちゃんが元気かどうかは、直接産婦さまご本人にあるいはご家族に聞いてみて下さい．本人やご家族にも連絡できない程の関係の方に、医療機関から話すことは出来ないのです．
　すぐに知らせたい親類や友人には、本人やご家族からすぐに連絡されるものです．貴方に連絡がないということは本人と貴方の関係はその程度なのです．

そんなことくらい、電話で教えてくれればいいだろう！！不親切な！！

そんなことくらいの問題かどうか、さらにご本人のいないところで電話の相手に貴方の病気や過去の疾患について話すことは出来ないのです．貴方は、貴方の秘密を守る医療機関と電話で誰にでも貴方のことをしゃべる『親切な』医療機関のどちらを選択されるのでしょうか？どちらが親切なのかは言うまでもないことでしょう．

ガン検診の結果を電話で教えてほしい

電話で教えるというシステムをもっている医療機関もあります．当院では、検診の結果ガン疑われる場合、そのように本人に直接ご説明申し上げ、高度医療機関への紹介を行っています．ガンあるいはガンの可能性が高いと聞かされますと、当然のように動揺します．患者さまによっては、自動車を運転して帰宅することすら困難であると判断されるとタクシーで帰宅するよう勧めたりします．
　電話で、『ガンの可能性が高い．』とか『怪しいので来院して下さい．』と言われたのち、電話の向こうでどのような精神状態にあるかどうか知ることもできないのです．勿論、検診の結果を郵送するというシステムもありますが、そのシステムを利用することは、時に良くない結果が郵送する可能性を理解した上で検診をうけている訳です．
　結果を説明することを前提に検診を行っている医療機関では、精神面も含めた検診結果の説明を行っているのです．
　ちなみに、三木市の検診は、結果を説明して結果を記載した用紙を渡すシステムで行われています．

夫以外の男性との間の妊娠

隠さずに医師に伝えましょう．夫以外との男性との間で妊娠したため中絶を希望し、『風邪薬を飲んだことが心配で、』『子供のレントゲンを撮ったとき近くにいたので、』など余分なことを言われるとそれらのことを調べたりすることで時間が無駄になります．隠さずに本当のことを申告した方がその後時間も経費も無駄になりません．少なくとも当院では守秘義務に自信をもっています．

検査結果を聞きにこない？

検査を受けても検査結果を聞きに来ない患者さまもいます．異常な結果である場合もあります．異常だったら電話してくれれば良いのに、と後で言われてもどうしようもありません．既に説明したように受診したことすら秘密かも知れないのです．少なくとも産婦人科では家に電話をすることに困難さを伴います．指定された期日に受診されるべきでしょう．
　『うちは電話を掛けてくれも構わないんです．』と言われても、どのような家かどうか医療機関としては判断できかねます．